序
あの日から、もう何年経っただろう。
君と最後に会った、あの夜から。
君は知らないだろう。あの瞬間から僕の心は凍ったまま。
これからもそれが溶けるとは思わない。だけど、僕はそれでもいいと思っているんだ。
・・・誓いを・・・そう・・・あの日の誓いを果たすためなら心なんていらない。
人が当たり前に望むような幸せも、人のぬくもりもいらない。
いや・・・いらなかったんだ。
君と再会してから、僕の中で何かが変わった。
ポタリ
凍ったはずの僕の心が溶け出した。
それに僕はひどく戸惑って、君を傷つけてばかりいたね。
でも、いつか・・・いつか、溶け出した水が君の大好きな、あの海のようになったなら、
君に伝えたいことがあるんだ。
その時が来たら、聞いてくれるかい?
リア・・・
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